第八十五回連載資料

配信した本文中に間違いがあります。

すなわち、魔術師リヴァイアサンを呼ぼうとしているということです。

すなわち、魔術師リヴァイアサンを呼ぼうとしているということです。
  
大変失礼致しました。

リヴァイアサン〈1〉 (岩波文庫)

リヴァイアサン〈1〉 (岩波文庫)

リヴァイアサン〈2〉 (岩波文庫)

リヴァイアサン〈2〉 (岩波文庫)

リヴァイアサン 3 (岩波文庫 白 4-3)

リヴァイアサン 3 (岩波文庫 白 4-3)

リヴァイアサン 4 (岩波文庫 白 4-4)

リヴァイアサン 4 (岩波文庫 白 4-4)

旧約聖書 ヨブ記 (岩波文庫 青 801-4)

旧約聖書 ヨブ記 (岩波文庫 青 801-4)

41章4から34、40章32、41章1-3を以下、掲載します。
  
誰かその装いをはぎとり
その鱗甲(うろこよろい)の間に誰か入ることができるか。
その口の戸を誰か開き得るか。
その歯のあたりは恐ろしい。
その背はさながら盾の列で
封印が密に並んでこれを閉ざし
それらは一つずつくっつき合って
風がその間に入るすき間もない。
互いに密着して組み合わされ
それらを分けることができない。
  
彼がくしゃみをすれば光をはなち
その眼は曙のまぶたのよう。
その口からはたいまつが出、
火花がとび出す。
煙はその鼻の穴から出
あおられて煮えたぎる釜のよう。
そのいきは炭火を燃やし
ほのおはその口から出る。
その頸には強さが宿り
その前には力がおどる。
  
その肉づきのよい脇腹は重なりあい
押してみてもびくともしない。
その心臓は石のようにかたく、
うすの下石のようにかたい。
その威光の前に神々も恐れ、
胆をつぶしてひれふす。
彼を襲う者の剣も役立たず、
槍も矢も投槍も役立たない。
彼は鉄をわらのように見なし、
青銅を朽ちた木のように見なす。
弓の子も彼を逃げ走らすことはできず、
石投げの石も彼にはわらくずに変わる。
矢もわらくずと見なされ、
投槍の騒音をも彼はあざける。
  
下腹には尖った瀬戸のかけらがついていて
打穀板のように泥にその痕を残す。
彼は深き淵を大釜のように沸騰させ
海を香料をつくるなべのように変える。
彼の後に川は道となり
淵は乾いた所と見なされる。
地の上に彼に比すべきものなく
彼は恐れを知らぬものに作られた。
すべての高ぶる者も彼の前に恐れ
彼はすべての誇り高き獣の王である。
  
彼の上に君の手を置け、
想い起こせ、かつての戦いを。
君はそれを再びしようとはしないであろう。
見よ、君の望みは空しく
彼を見ただけで人はうち倒される。
彼を目覚ませたらひどいことになる。
誰か彼の前に立つことができよう。
誰かわたしに先に与え、わたしの返礼を待つであろう。
天(あま)が下のすべてのものはわたしのものだ。

ヨブ記への挿絵』ウィリアム・ブレイク(1825、エングレーヴィング)
三重県立美術館の土田真紀さんによる解説があります。
http://www.bunka.pref.mie.lg.jp/art-museum/hillwind/hill_47/hill47_6.htm
以下、一部引用します。

(前略)ここではその場面を取り巻く額縁上の部分に、数々の象徴的な装飾モティーフや、『ヨブ記』を初め、聖書などから引用された言葉が散りばめられている。ブレークは一方でテクストに忠実でありながら、他方で独自の解釈によって画面の構成から細部に至るまで様々なレヴェルでの意味付けを行っている。それを一つ一つ解読していくことによって、見る者はブレークの世界に次第に深く分け入り、幻視的ともいえる特異な象徴的世界の魅力に取り付かれてしまうのである。緻密なエングレーヴィングの線に埋め尽くされた画面に凝縮された力、線の放つ電磁波のような表現力が見る者を圧倒する。ブレークの作品は、その目に見えぬ波長を敏感に捉える力を備えた人々だけに働きかけるものに思われる。

  
ブレイクの作品はテートモダンの画像から引用しました。大きな画像はこちら。
http://www.tate.org.uk/art/artworks/blake-behemoth-and-leviathan-a00026

ファイナルファンタジー2のリメイク版(PSP)ですが、リバイアサンに飲み込まれるシーンです。