第二回連載資料
■札幌における身体障害者手帳をめぐる検査疑惑に関する報道(北海道新聞)
記事のまとめは以下が詳しいです。
http://www.hokkaido-np.co.jp/cont/choukakusyougai-gisou/もともとの発端は2007年年末ごろのこの記事でした。
http://www.hokkaido-np.co.jp/cont/choukakusyougai-gisou/32343.html?_nva=63
聴覚障害申請 虚偽の診断書作成か(2007/12/03)
札幌の開業医 道54人認定せず聴覚障害の身体障害者としての認定を申請するために、札幌市内の耳鼻咽喉(いんこう)科の開業医(72)が作成した診断書・意見書に虚偽の内容が記載されている疑いがあるとして、道内の三保健福祉事務所が計五十四人の申請を認めていないことが、二日分かった。このうち六人は健常者と判明し、申請が却下された。道は、既に身障者認定された分についても、この医師の関与した申請に虚偽がないか全道的に再調査するが、対象は数百人規模になるとみられる。
全道で再調査へ
道障害者保健福祉課によると、空知、渡島、石狩保健福祉事務所が二○○四年十二月−今年十月に扱った、この医師の関与した計六十三人分の診断書・意見書に虚偽記載の疑いがあり、各事務所が調査した。
聴覚障害等級には二、三、四、六級の四段階があるが、六十三人のうち五十四人については、約九割が両耳が聞こえない最重度の「二級相当」と記され、そのほとんどが最も程度の重い「一○五デシベル」で同じだった。
このため、三保健福祉事務所が申請者に対して面接や再検査を行った結果、申請の却下が六人、面接調査に応じないなどの理由で申請取り下げとなったのが二十四人、別の医師の診断を受けさせるための交付保留も二十四人に上った。身障者認定されたのは八人で、結果不明が一人いる。
四十二人の申請を受理していた空知保健福祉事務所の場合、十一月に申請者に面接調査を実施。調査に応じた二十人全員が担当者と補聴器なしで普通に会話できたため、他の医師による再検査を受けることに決まり、二十二人は申請取り下げ措置となった。
この問題は○四年十二月、この医師の診断書・意見書に基づいて身障者認定された人について「実際の症状と認定内容が異なる」との関係者からの通報が道にあり、発覚した。
道障害者保健福祉課は「ほとんどの診断書が一○五デシベルと同じで、通常ならあり得ない」と問題視。全容解明のため、十一月二十八日に全道の保健福祉事務所に再調査を指示した。書類の保存期間から、対象は○一年度以降の分になる。
この医師は、身体障害者福祉法に基づく「指定医」。北海道新聞の取材に対し、年間百人以上の診断書・意見書を作成したとしており、全道調査の対象者は数百人に及ぶとみられる。虚偽記載の疑いに対しては、「診断書・意見書は、法律で決められた機器を使った聴力検査の結果を真摯(しんし)に書いている。単純におかしいと言われても、どうしようもない」と反論している。
現在、検査をした医師は道警の捜索を受け、指定医を取り消されています。
聴覚障害疑惑で強制捜査へ 道警、札幌市の診療所など
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080901/crm0809011158011-n1.htm
2008.9.1 11:58札幌市の開業医の診断で身体障害者手帳が不正取得されたとみられる問題で、北海道警は1日までに、虚偽診断書作成の疑いで、前田幸●(=日の下に立)医師(73)=札幌市=の診療所など関係先を近く家宅捜索する方針を固めた。
調べでは、前田医師は聴覚障害の身体障害者手帳を取得させる目的で、実際より患者の障害の程度を重く診断し、虚偽の記載をした診断書を作成した疑いが持たれている。道警は前田医師の診断で手帳を取得した約600人から、任意での事情聴取を進めている。
問題発覚後、取得者からは手帳返還が相次いでいた。前田医師は札幌市の聴聞会で「患者の詐病を見抜くのは難しい」と主張していた。
障害者手帳不正取得疑惑 札幌市が耳鼻科医の指定医を取り消し
http://s02.megalodon.jp/2008-1202-1708-37/www.bnn-s.com/news/08/05/080526143913.html
札幌駅前で耳鼻咽喉科を開業する前田幸碰医師。札幌市はきょう、札幌駅前で耳鼻咽喉科を開業する前田幸☆(よしあき)(☆は日に立)医師の指定医取り消しを決定し、告示した。
前田医師は、聴覚診断書を作成し、身体障害者手帳を不正に取得させたとされる人物。
市は1996年以降、前田医師が作成した診断書をもとに交付された聴覚障害の身体障害者手帳を取得した159人を対象に調査している。5月16日現在、 135人の調査を終え、残る24人を調査中。調査結果は、手帳を自主的に返還した取得者62人、非該当となった取得者46人、等級が下がった取得者18 人、等級が上がった取得者1人、等級の変更がなかった取得者8人で、前田医師の指定医としての信頼性が疑われる結果となった。
21日に市内の医師5人が出席して開かれた、市社会福祉審議会身体障害者福祉専門分科会の審査部会では、前田医師の指定医取り消しが審議され、指定医の適格性がないと判断された。
「札幌駅前耳鼻咽喉科・アレルギー科」(中央区北4条西3丁目)を営む前田医師は、69年7月19日に道(その後、政令指定都市の移行に伴い札幌市が認定)から聴覚障害の指定医を受けた。指定担当医療は聴覚障害、平衡機能障害、音声言語機能障害、そしゃく機能障害の4種。市はきょう午前10時に身体障害者福祉法施行令第3条第3項の規定に基づく指定の取り消しを前田医師に通知。午前11時15分、市庁舎前掲示板に指定医取り消しの告示を掲示した。
市保健福祉局の森下俊郎障がい福祉課長は「指定医の取り消し処分は指定医に不適格であることをはっきり示す重い処分だ」と説明した。
■全盲のふりをして、障害者手帳を取得したとされる事例に関して
全盲装い保護費不正受給 無職男、事故目撃証言でばれる 2008.2.25 13:33
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080225/crm0802251336018-n1.htm基準以上の視力があるのに視力障害1級の認定を受け、生活保護費の加算金を不正に受給したとして、札幌・南署などは25日、詐欺容疑で札幌市南区石山一条、無職、丸山伸一容疑者(50)を逮捕した。容疑を認めているという。
調べでは、丸山容疑者は健常者と変わらない視力があるにもかかわらず、全盲状態を装って昨年11月〜今年2月、視力障害と重度障害の加算金計16万4920円を不正に受給した疑い。丸山容疑者は平成11年に視力障害1級の認定を受け、15年から障害基礎年金と、障害の加算金を含めた生活保護費を受け取っていた。
昨年2月、丸山容疑者が「歩いていたら車にぶつけられ、つえを折られた」と被害届を出した際、相手の車両の色を赤と言うなど不自然な点があり、同署が捜査。昨年10月の運転免許証更新時に、両目で0・7以上の視力があることが判明し、同署は一定以上の視力があると判断した。
裁判:視力障害を装った男に懲役4年の実刑判決 札幌地裁
http://mainichi.jp/hokkaido/shakai/news/20081106hog00m040005000c.htmlほとんど目が見えない視力障害1級を装って札幌市から生活保護費の障害加算などをだまし取ったとして詐欺罪に問われた同市南区石山1の8、無職、丸山伸一被告(51)に対し、札幌地裁は6日、求刑通り懲役4年を言い渡した。嶋原文雄裁判長は「障害者への福祉制度を悪用した卑劣かつ悪質な犯行。福祉を食い物にし、反省もせず刑事責任は相当重い」と述べた。
丸山被告は「目が見えない」と無罪主張し、この日も手探りで証言台に向かうそぶりを見せた。判決後、嶋原裁判長は「最後に一言だけ言っておく。下手な芝居はやめなさい」と諭した。
判決によると、丸山被告は03年1月〜08年2月、障害1級になると受けられる生活保護の障害加算額計約210万円をだまし取ったほか、ホームヘルパーによる介護サービス(計約330万円相当)を不正に受けた。【芳賀竜也】
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■浅草凌雲閣
ぼくが夢で見ている、崩壊する建築はまさしくこれでした。
仁山智水帖(ジンザン チスイチョウ)より
神戸:光村写真部,明35.6今回紹介しませんでしたが、細馬さんのサイトと本がおもしろいと思います。
サイトは総目次でこの建築物についての案内があります。
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http://www.12kai.com/top_12kai.htmlそのほかは以下をどうぞ。
http://www.meijitaisho.net/desktop/photography/ryounkaku.php
http://www.tanken.com/ryoun.html