第六回連載資料

今回は奈良国立博物館から話していきます。

まず、場所を確認してみましょう。


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奈良国立博物館パンフレットより

博物館本館の西側には歩道が計画されていることがわかる。


奈良県立図書情報館 絵図展示ギャラリーより
http://www.library.pref.nara.jp/gallery/ezu/map/map032/index.html
表題 : 奈良名勝全図 作成年 : 明治31[1898] 編著者 : 筒井梅吉

現在の奈良国立博物館まわりを思い出すととても緑を感じるイラストだと思います。現在は、バスや車がひっきりなしに渋滞していてこのような情景を想像することは困難です。


(筆者撮影)
施工:清水満之助
構造:煉瓦造平屋建て、桟瓦一部銅板葺
建築面積:1,663.5m²
出たあと撮影しようとしたら、シャッターが閉まる瞬間でした。


西から入る(筆者撮影)

現在メインになっているであろうとわたしが書いた東入口は、このサイトに写真が掲載されています。
http://maskweb.jp/b_narahaku_1_6.html

『日本写真帖』明45.1における写真は以下参照。
http://www.ndl.go.jp/scenery/kansai/data/334/index.html


奈良国立博物館の正門には丸柱をふたつ連続させていますが、ボリュームと力強さをみせる一例としてこの建築をとりあげてみます。丸柱と角柱が混じっているのも共通点ですね。
講談社旧本館
設計:曾根中条建築事務所
竣工:昭和8年

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各室のドアにはられているプレート。釘で固定されているのではなく、接着されている模様。

中の平面図です。


奈良国立博物館パンフレットより引用。
ただし、3室と6室、2室と11室の間は行き来できなくなっており、一方通行の性格を強めているように思います。
14と15は一階と二階に分かれており、もともと収蔵庫だったところです。