第二十四回連載資料
今回はスティーブン・スピルバーグ「ジョーズ」に登場するゲーム、「キラー・シャーク」を取り上げました。
ジョーズ予告編
スクリーンショットで説明します。
海から女性が泳いでいるシーンになり、0:38秒前後に、女性が襲われますが、
0分47秒から、サメが登場し撃たれるシーンになります。
そこで登場するのが左の「キラー・シャーク」というゲームです。この間、わずか10秒ほどしかありませんが、これからの展開を予感させる重要な伏線を示すシーンに仕上がっています。ちなみに中央にある黄色のゲーム機が「コンピュータ・スペース」です。大人気ですね。
「キラー・シャーク」(1972 セガ)
この映像は必見です。内部を紹介しながら、ゲームをプレイしています。今回の話はこの映像と当時の設計図面からヒントを得ています。
ただ、この筐体はサメが「ジョーズ」の中でプレイされる「キラー・シャーク」のサメのように動き回っていません。動いているときと撃たれたときの映像は「ジョーズ」と違ってサメが動き回りませんので、サメの像が描かれたディスクの回転部が故障しているように見えます。
この映像のスクリーンショットから。
ピストルの前に広がる海をイメージしたジオラマです。海面から青白い光が降り、海底にはその光を受けるかのように光がまたたいていますが、海底にある光のエフェクトは↓の装置で出しています。
この円盤が回転し、下から光をあてることで海底に差し込む光となって表現されます。
この部分は、ピストルの下にある部分です。わかりにくいのですが、サメが描かれたフェキナストスコープを光で透かして、鏡で上にあげています。↓の写真で、上のところに白い部分がありますが、それがサメのイメージです。
フェナキストスコープ
ニプコーは、テレビのブラウン管開発への伏線ともなる人物なのですが、ジョナサン・クレーリーが光学との関係で取り上げています。
- 作者: ジョナサンクレーリー,Jonathan Crary,遠藤知巳
- 出版社/メーカー: 以文社
- 発売日: 2005/11
- メディア: 単行本
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「マン・イーター」とピーター・ベンチリーの小説『ジョーズ』の表紙を比較してみると、イメージが似ていると思いませんか?
「マン・イーター」(アタリ 1974)
ピーター・ベンチリーの小説『ジョーズ』(1974)表紙
これは映画「ジョーズ」ととても似ているというか、同じです。
以下のサイトによれば、イラストレーターのロジャー・カステルが描いたもので、ユニヴァーサル・スタジオがそのイラストの使用権を買ったそうです。
http://www.cavaliergalleries.com/artist_bio.php?artist_id=614
Within a year Universal Studios purchased the right to use this image as a movie poster for the movie JAWS.
このゲームを語るにあたって、水族館を外すわけにはいかないでしょう。
水族館(アクアリウム)では、ロンドンが世界最初(1853年)とされます。
これは止水式といって、水を循環させないタイプですから水の汚染、酸素の供給が課題になるわけです。
当時のお店ではこのように水槽が並べられています。ここでは海藻を水生動物を共存させるというプログラムが組まれています。